2010/11/18

とうとう、ロシアまでもが。

みなさま、実は前田は、
この1週間、落ち込み気味でした。

「もう、私なんかが、何をしても
変わらないのではないか・・」
そんな、どんよりとした煙が、
私の心を、もくもくと、取り囲んで
やまなかったのです・・・・。

その訳は・・。


「アフガンが、あまりにも、
ひどい状況になっている!」
という事なのでした。


 とうとう、ロシアまでもが、
アフガンの軍事作戦に参加
し始めてしまったのです・・!


アフガン:麻薬工場破壊 露部隊、21年ぶり軍事作戦参加

(毎日新聞 2010年11月2日より、一部、抜粋)

アフガニスタン東部の
パキスタン国境に近いナンガルハル州で
このほど、北大西洋条約機構(NATO)軍
とロシアの麻薬取り締まり部隊が、
薬物製造工場4カ所を破壊する
大規模な作戦を実施した。

ロシア当局によると、作戦には
約70人の将校らと複数のヘリが
参加しており、ロシアにとっては
旧ソ連軍が89年にアフガンを撤退
して以来の本格的な
軍事作戦への参加となった。

しかし、アフガンのカルザイ大統領は
「ロシアには軍事行動の許可を出していない」
と反発している。
 
 作戦は同州のアチン郊外で
10月29日に行われ、
ロシア麻薬統制局のイワノフ長官が同日、
発表した。

インタファクス通信によると、
作戦ではヘロイン約1トンが
押収・処分された。
同長官は「今後さらに将校を首都カブール
やバグラム、カンダハルに送るつもりだ」
と述べ、アフガンの麻薬取り締まり作戦に
積極的に参加していく意向を表明した。

(以下、略。転載、おわり。)



ロシアは、ソ連時代(1979年~1989年)
に、9年に渡って、アフガンに
侵攻し続け、泥沼の戦争を繰り広げたので、
当然、アフガン市民の、
対ロ感情は、かなり悪い。


(ちなみに、今まで、
アフガンに侵攻した事のある、
アメリカやイギリスに対しても、
憎しみを抱き続けている市民は、多い。

以前、私が話したアフガン人は、
「アメリカ。イギリス。」という言葉が出ただけで、
抑えきれない、憎しみの表情を露にした。)


 今後、抵抗する
市民たちは、更に増えるでしょう。
当然、自爆・爆弾事件の攻勢は、
更に激しくなるであろう、と思います。

(実際、このロシアの攻撃の数日後に、
アフガンでは、ISAFの兵士5名が
攻撃を受けて亡くなっている。
アメリカ軍基地に
ロケット弾が打ち込まれ、
炎上事件も起きている。)


こういった争いに巻き込まれる、
一般市民・子ども達。
想像するだけで、やるせなく、悲しい(><)
アフガンで出逢った子ども達の顔が浮かぶ。


また、
ジャーナリストの西谷文和さんが、
10月にアフガンに入られた際の報告が、
以下で見れます。


家がない、
避難民テントで暮らす子ども達が、
大火傷をして、入院している、
痛々しい写真が、掲載されている。
http://www.nowiraq.com/blog/2010/10/post-300.html
(イラクの子どもを救う会 ブログ)


避難民キャンプの人々は、
命をつなぐため、
夜中にお湯を沸かし、熱いお茶を
飲み、そうやって、唯一の、暖を、
身体に、入れる。

電気などない、キャンプ内。
暗闇の中、小さな子どもや、赤ちゃんが
やかんの熱湯をひっくり返しては、
大火傷をする。そんな事件が、
頻発している、というのだ・・。

または、
寒い夜に、キャンプ内の
暖房器具に近づきすぎ、
火が燃え移り、焼かれる子ども達。


そして、寒さは、これからが、本番。
また、あの「冬」がやってくる。
近年のアフガンでは、
冬には、凍死者と餓死者が、
数十万人出る、と言われている。

●(約1年前のこの季節にアップされた、ニュース映像です)
カブール近郊で、凍死していく子ども達。
http://www.youtube.com/watch?v=Q4Pd_V5Zvq0


貧困による飢え。
劣化ウラン弾の影響といわれる、
処置のしようのない、奇形の赤子たち・・
こうしている間にも静かに消えていく命に、
祈ります。


映画製作を始めて約2年、
励みながらも、
正直、葛藤の消えた事は、1度もなかった。

さまざまな、雑事の積み重ねと
根気強い調査と取材を
くり返す、膨大な時間を要する
「映画製作」の仕事。

アフガンの現状を知るにつけ
何度も、
「募金集めをした方が
良いのではないか?」
と葛藤した。
葛藤しながら、進め続けてきた。


でも、感情に流されるのは、もう
やめよう。終わりにしよう。そう決めた。
信じる。

自分の国を、しっかりと見据える事が、
未来の過ちを、防ぐ事に、繋がる、と信じる。
くり返さずにすむ方法を、探せる、と信じる。

まだ、形は見えなくても、
無力で、小さくても、
誰かを思い、行動を、進めていこう。

これからも、アフガンの友人たちに
恥じないように、励んで参ります!

頼りない私を、いつも支えてくださり、
皆さま、本当にいつも、ありがとうございます・・!