2012/06/27


最近、立て続けに、自衛隊が
他国軍との共同訓練を行っています。

①アメリカ軍とオーストラリア軍と共同訓練
②インド軍と共同訓練
そして、下記の記事にある
③アメリカ軍と韓国軍と共同訓練
こんなに短期間に次々と行っていることに、
違和感を感じざるを得ません。

驚いたのは、下記の記事で
「共同訓練について、自衛隊が
首相の許可も得ないまま
公表もせずに、実行しようとしていた」事が
判明したことです。


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日米韓訓練 緊張高める行動自制を
(北海道新聞 2012年6月25日)

 海上自衛隊と米国、韓国の両海軍による
合同軍事訓練が先週末、朝鮮半島南方海域で行われた。
 
 米海軍横須賀基地(神奈川県)
に配備されている原子力空母
ジョージ・ワシントンも参加した。
 
 3カ国はこれまで合同で救難捜索訓練など
を実施しているが、米空母が参加し
3カ国が艦艇を投入する
本格的な軍事訓練は初めてだ。
 
 長距離弾道ミサイルや核開発を進める北朝鮮と、
海洋進出を活発化させる
中国をけん制する狙いがある。
 
 しかし3カ国の連携に脅威を感じる
北朝鮮は秘密裏の核開発を急ぎかねない。
空母建設を進める中国の軍備拡張を一層あおる
恐れもある。
 
 東アジアの緊張を高める行動は厳に慎むべきだ。
軍事連携でにらみ合うより
外交的な対話を深めることで
地域の安全保障を目指すよう各国に求めたい。
 
 合同訓練の背景には
米軍の予算削減がある。
軍事費を増大させる中国に、
限られた予算で対抗するには
日韓の海洋軍事能力を高める必要があるという
米国の戦略だ。
 
 海自は合同訓練に
イージス艦やヘリコプターを搭載できる
大型護衛艦などを派遣した。
災害救援での連携強化が目的だとしているが、
3カ国の相互運用性を高める意図がある。
 こうした米国の思惑に乗るのは、
中国や北朝鮮とのにらみ合いに
日韓が加わることにほかならない。
 
 外交対話を深めようにも
これでは中国などの疑心暗鬼を招くだろう。
 
 中国外務省は合同訓練に
「朝鮮半島と北東アジアの平和と安定
のために前向きなことをすべきで、
逆のことはすべきでない」と反発した。
 
 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙も
「米国は南朝鮮(韓国)と日本の自衛隊武力を
朝鮮侵略戦争の代理人として
使おうとしている」と非難した。

 ただ中国は自らの海洋進出が
日米韓3カ国だけでなく
東南アジアなど周辺各国の警戒を招いていること
を自覚する必要がある。
軍備拡張の実態も不透明で、
地域の不安定要素とならないよう自制を求める。
 
 北朝鮮も軍事優先の「先軍政治」をうたい、
国連決議を無視して核・ミサイル開発
を進めていては各国の制裁や圧力は弱まるまい。
 
 一方、海自が合同訓練への参加を公表しない
考えだったのは問題だ。
野田佳彦首相の了承も得ていなかった。
米国の発表後にあわてて調整し
1日半後に正式発表した。
 
 米国が事前公表していなければ
情報公開されなかった可能性もある。
政治による文民統制が効いていない
とすれば由々しき事態だ。
首相官邸と森本敏防衛相は
海自からしっかり事情を聴き厳しく対処すべきだ。
(以上、転載おわり)
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