2009/08/18

硫黄島

先日、岩手にあるNPO法人 太平洋戦史館
http://www14.plala.or.jp/senshikan/さまを訪ねた。
会長理事の岩渕さんは、ニューギニアで、旧日本兵の放置遺体を捜す活動を続けておられる。(注・岩渕さんいわく、「遺骨」とは呼ばないそうだ。遺骨とは、死者儀礼をきちんと、へたもの。戦場に残されたものは、「放置遺体」でしかない・・。そんな思いがあるからだ)
そして、日本に正式帰還させるために、政府に、働きかけることを、続けておられる。
(※お骨は、勝手に持ち帰ることはできない。政府にしかるべき処置をしていただかないと、帰還は、実現できないのだ)

私は、恥ずかしながら、この日本の大きな問題を、これまで、きちんと考えたことがなかった。岩渕さんは言う。「こんなに自国の兵士の遺体を放置したままでいるのは、G8等に名を連ねるような先進国で、日本だけ。」
それ以来、関連するニュースに目がとまる。
以下の硫黄島での、遺骨放置のニュースは、あまりにもショックだ。お国のため、と駆り出され、戦後64年たって後、故郷に帰れないお骨たちが、
硫黄島では、こともあろうに、現自衛隊の滑走路の下に無数に埋まっているという。(だからこそ、発掘ができないまま、時がたったのだ)

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090813k0000e040073000c.html硫黄島:遺骨収集、一刻も早く…父の遺書胸に慰霊の旅 (毎日新聞 2009年8月13日)

http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20090701ddm003070157000c.html
硫黄島の遺骨収集はどうなってるの? (毎日新聞 2009年7月1日)

まずは、ただただ、黙祷したい。
ご遺族の胸中を思えば、とてもせつなく、哀しく、やるせない。
ご家族のもとに、旧兵士たちのお骨が、帰還できる日を、願います。
戦争・・・ 死者の死を、真に弔うためにも、もう繰り返しては、いかんのだ。
心から、そう思う。